ホームステージングは必要?家の売却に与える影響についても解説
不動産を売却する際には、購入希望者に与える第一印象が成約の可否を左右する大切なポイントとなります。
そこで注目されているのが、室内空間をより魅力的に見せる「ホームステージング」という手法です。
海外では広く普及しており、日本国内でもその効果が注目され、実際に導入するケースが増えています。
この記事では、ホームステージングの基本的な考え方や導入メリット、費用の目安について解説します。
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家の売却に用いられる「ホームステージング」とはなにか
家の売却を検討する際、少しでも高く、そして早く売却するためには、物件の見せ方が大切です。
なかでも注目されているのが「ホームステージング」と呼ばれる手法です。
見た目の印象を整えることで、買い手の心を動かすこの技術について、具体的に見ていきましょう。
モデルルームのように家具や小物で演出する手法
ホームステージングとは、空室または生活感のある住まいに家具・照明・小物を配置し、モデルルームのように魅せる演出手法です。
この演出により購入希望者は生活を具体的にイメージでき、近年は専門業者が間取りやターゲット層に合わせてコーディネートをおこなうサービスも広がっています。
また、近年ではVRを用いて事前にステージング後の室内を確認できるサービスもあり、遠方居住者の内見ハードルが下がっています。
賃貸住宅や分譲住宅でも完成前に仮設家具を入れて内覧会をおこなう例が増えており、購入を後押しする効果も期待できる手法です。
第一印象を高めることで売却効果を期待できる
住宅購入の意思決定は内見開始から数秒で決まるとされ、その第一印象を高めるのがホームステージングの役割です。
とくに水回りや玄関は清潔感が伝わりやすいため、効果的な大切なポイントです。
実際に施した物件は売却期間が短く成約価格も高まる傾向があり、日本ホームステージング協会『ホームステージング白書2023』では約9割が3か月以内に成約したと報告されています。
さらに、視覚的に整えられた空間は写真映えも良いため、ポータルサイト上でのクリック率向上にもつながるでしょう。
買主は第一印象が良い物件に対して値下げ交渉を控える傾向があり、結果として売主側の手取りが増えるケースもあります。
アメリカでは一般的な売却戦略として浸透
ホームステージングはアメリカでは売却時の定番戦略となっており、専門業者のサポートのもとでステージングした物件は提示価格が同等物件より1〜5%高くなるという調査結果もあります。
アメリカではターゲット層ごとにライフスタイルを連想させる演出が主流です。
また、カナダやオーストラリアでも同様の手法が普及し、寒冷地向けには暖色照明で居住性を強調する傾向が見られます。
ターゲット層を明確にした「バイヤー目線」の演出が浸透しており、こうした手法は日本でも都市部を中心に普及し始め、今後さらに注目されると見込まれます。
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家の売却を成功へ導く!ホームステージングのメリットや効果
先述の通り、住宅を売却する際には、いかにして物件の魅力を伝え、購入希望者の心を動かすかが大きな鍵となります。
ここでは、ホームステージングがもたらす具体的なメリットや効果について解説します。
販売期間の短縮につながる可能性がある
ホームステージング最大の利点は、売却期間を短縮できる可能性がある点です。
生活感を抑え整った印象を与えることで、内見者は即座に「ここに住みたい」と感じやすいでしょう。
また、長期間売れ残った空室でもステージング後に数週間で成約した事例も報告されており、高い即効性が期待できます。
写真や動画で映える内装はSNSで拡散されることもあり、購入検討層以外の目にも触れやすく、集客チャネルが広がります。
印象が良くなることで高く売れる事例も
物件の第一印象が向上すれば価格交渉も優位に進み、同条件の物件でもステージングの有無で成約価格に差が生まれます。
たとえば、海外では販売価格が平均で数%上昇したという調査があり、日本でも首都圏や関西圏を中心に査定額を上回る売却例が増加傾向です。
また、査定額を超える上昇幅は物件によって異なりますが、1〜3%程度の上振れが目立ちます。
バーチャルステージングを活用すれば、CGで家具を合成するだけで低コストに雰囲気を伝えることも可能です。
物件の魅力を最大限に引き出すことができる
住宅購入の決め手には間取りや立地だけでなく、雰囲気や居心地の良さといった感覚的要素も大きく影響します。
ホームステージングはこれら見えにくい魅力を引き出す有効な手段で、購入者層に合わせた演出が大切です。
たとえば、子育て世帯向けにはリビングに絵本を置き家族の生活を想像させ、単身者向けにはワークスペースを設けるなど、演出によって購入者の具体的な暮らしを想像させることが成約率向上につながります。
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家の売却時にホームステージングする場合の費用
家の売却を有利に進めるための手法として注目されているホームステージングですが、実際に取り入れるにあたり、費用面が気になる方も多いのではないでしょうか。
最後に、ホームステージングにかかる費用の目安やプラン内容、空き家での対応方法など、金額や活用方法について解説します。
売却活動においてどのような費用対効果が得られるのか、ぜひご参考ください。
費用の相場は数万円から十数万円程度が目安
専門業者に依頼した場合は15万〜30万円程度が目安で、DIYプランなら数千円〜数万円に抑えられることもあります。
なお、費用には家具・装飾品のレンタルや搬入搬出、レイアウト調整のほか、業者によっては撮影サービスも含まれており、高い費用対効果から不動産会社が推奨するケースも増えています。
ただし、レンタル費は期間に応じて月単位で変動し、1か月延長ごとに1万〜2万円追加となるのが一般的です。
さらに、プロカメラマンによる広角撮影を組み合わせると、ネット掲載写真の見栄えが飛躍的に高まり、内見予約数の増加が見込まれます。
居住しながらでも対応可能なプランがある
居住中でも生活感を抑えた演出が可能なプランがあり、片付けアドバイスや撮影時のみの小物設置など柔軟なサービスが用意されています。
さらに、片付け代行や収納アドバイスを組み合わせたプランもあり、時間がない売主でも取り入れやすいです。
実際、小物は撮影後に回収されるため、生活スペースを圧迫せずに済み、売却活動中も快適に過ごせます。
日常生活への負担が少ないためファミリー層向け物件でもニーズが高まっています。
空き家の場合は家具レンタルなどで演出
空き家は家具や小物を一から用意する必要があるため費用はやや高額になり、家具をフルレンタルすると15万〜30万円が目安です。
レンタルならコストを一定に抑えつつ、照明やカーテンで温かみを演出して空室の冷たい印象を解消できます。
とくに、寒冷地の物件では、温もりのある演出をすることで冬季でも印象を下げずに済みます。
レンタル期間の延長や交換にも柔軟に対応できる業者が多く、魅力を維持しながら早期・高値売却を狙えるでしょう。
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まとめ
ホームステージングは物件をモデルルームのように整えることで、購入希望者に好印象を与える販売手法です。
導入によって売却までの期間を短縮でき、3か月以内に約9割が成約するというデータも報告されています。
専門業者へ依頼した場合の費用は15万〜30万円が中心ですが、費用対効果は高く、成約価格が上がる可能性もある点が大きな魅力です。
空き家でも居住中でも実施でき、費用や内容はケースにより異なるため事前の確認が大切となります。
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有限会社井尻興産
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